ALL NIPPON PRODUCERS ASSOCIATON
プロデューサーへの手紙 脚本家 清水有生
「日本一短いプロデューサーへの手紙」

 Yさんへ。朝、FAXで第一稿を送り、夕方直しの打ち合わせで局に向うと、そこには製本された決定稿が置いてありました。こんな完璧なホンどこを直すんですか?と言われて感激しました。一生ついていこうと思いました。

 Nさんへ。ご自分の番組のことで相談の電話を下さるのは光栄ですが、できれば当方がドラマ執筆中で煮詰まっている時などは、はずしていただけると助かります。

 Sさんへ。生原稿でも撮れると言って直しをねばるのはやめてください。現場で遅筆な作家と評判になってしまいます。

 Kさんへ。脚本を読んだら感想を聞かせてください。プロデューサーはあなたなんですから。

 Yさんへ。シナハンの時になって、本当は俺こういうドラマ好きじゃないんだよね。とシニカルに言い放つあなたのクールさにはとてもじゃないけどついていけません。

 Iさんへ。老婆心ながら、今度のドラマでは六本木のクラブのオネエサンをエキストラに使うのはやめた方がいいと思います。

 Kさんへ。ギャラは早めにお願いします。

 Aさんへ。長いドラマの最終回を夜遅くに脱稿した時、翌朝一番に花束を持参して我が家に来てくださいました。ありがとうございました。 

 Oさんへ。プロデューサーとディレクターを兼ねる時、ジキルとハイドのように別人格にならないでください。

 Iさんへ。連ドラで当てたら、単発でいいもの作りましょう一緒に、と言ってくださったので今でもお待ちしているんですが…。

Tさんへ。奥さんとお子さんは家に戻られましたか?

 Aさんへ。第五話の打ち合わせをしている時、あなたの机に第六話準備稿と書かれた生原稿がありましたけど、あれはどなたが書いたんでしょう?

 Sさんへ。連ドラで低視聴率が続いてもホンのせいにせず、私を励まし続けてくれたあなたを尊敬します。

    
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