・明けましておめでとうございます ・・・  会長 杉田成道 (フジテレビ)
・こんにちはFCです
  「いわきFCの強みは、ボランティアスタッフ」
              ・・・ いわきフィルム・コミッション協議会 金澤秀一
  「楽しい!ロケを那須地域全体で支援します!」
              ・・・ 那須フィルム・コミッション 渡辺伸子
  「撮影支援は臨戦体制!?」
              ・・・ えひめフィルム・コミッション 泉谷 昇
  「邦画市場の拡大と地域活性」
              ・・・ 沖縄フィルム オフィス 瀬川辰彦
・会員年男 新年の抱負を語る
  昭和22年生 ・・・ 松竹 高橋信仁
  昭和34年生 ・・・ 日活 谷口公浩
  昭和46年生 ・・・ テレビ東京 山鹿達也
・只今撮影中   カラン、 コロンとやって来る…今年GWの目玉登場!!
              ・・・ 松竹 プロデューサー 石塚慶生
・私の新人時代 ・・・ NHKドラマ部 大加章雅
・2007年エランドール賞 授賞式・新春パーティーのお知らせ
・事務局だより
                            
明けましておめでとうございます
会長 杉田成道 (フジテレビ)
 明けましておめでとうございます。
  昨年は、 日本映画界にとって、 特筆すべき年となりました。 興行収益で、 邦画がついに、 洋画を凌駕したといいます。 実に、 20年ぶりということです。 夫婦同伴などの割引料金が一般化してきたことと合わせると、 人々の足が、 邦画にどっと押し寄せたと言っても過言ではないでしょう。
  作品も多種多彩で、 興収十億以上の作品が三十本もある、 まるでかつての黄金期を思わせる活況ぶり、 と言う人もいます。 テレビとの連動作品、 巨匠たちの健在ぶり、 そして、 年配の観客が深く感銘を受けるもの、 何より、 独立プロ系の作品に秀作が多かったように思われました。
  マグマが爆発したような、 このような活力は、 時代が大きくソフト指向へと振れていく先駆けと言えるのかも知れません。 国家も、 あげて映像産業に目が向き始めています。 映画がその強力な武器である、 という認識が一般化してきたのでしょう。
  これから、 団塊の世代が時間の余裕を持つ時代となります。 その知的受け皿として、 邦画は、 ますます多様で、 多彩な発展が見込まれるでしょう。
  一方、 目をテレビ業界に向けますと、 爆発的なヒット作は見受けられず、 平均20%を越える番組を作るのは、 至難の業となっています。 邦画の興隆とも合わせてみると、 何かが底流で動き始めているようにも感じられます。
  携帯、 IPなどの新市場と、 広告収入の頭打ちなどから、 テレビ局は、 連結決算にシフトし始めています。 つまり、 テレビだけでない、 すべてを巻き込んだソフト戦略を考え始めています。
  映画、 イベント、 マーチャンダイジングなど、 放送外の事業、 権利を含めて、 一つのソフトの周辺を大きく拡大していくことで、 ソフト自体の価値を高める。 さまざまな媒体と連動することで、 大きなムーブメントを起こしていく。 それがさらにIP、 携帯、 衛星、 光、 といったプラットフォームで、 多様な反応を呼び起こしていく。
  時代は、 まさにプロデューサーの時代になったようです。
  多岐に渡る範囲を結びつけるもの、 発想するもの、 作るもの、 こうした総合力がプロデューサーに求められるようになりました。 それは、 もしかしたら、 もう個人の能力を超えているのかも知れません。 たぶん、 優れたプロデューサーをヘッドとしたチームという形式が、 これからどんどん生まれてくるような気がしてなりません。
  当協会も、 大きく範囲を広げる時に来ているようです。 時代のニーズに合うように、 他のエリアとの交流を計るべく、 会員の範囲を拡大する必要があるように思えてなりません。 そして、 人の交流から、 それぞれのチームを作るきっかけとなれば、 協会の存立意義はいやがうえにも、 高められるでしょう。
  よい方法論をご一考願えれば幸甚です。
こ ん に ち は F C (フィルムコミッション) で す
  「いわきFCの強みは、ボランティアスタッフ」
いわきフィルム・コミッション協議会   金澤 秀一
 いわきフィルム・コミッション協議会は、 平成14年11月いわき商工会議所が主体となり設立いたしました。 映画、 ドラマ、 テレビ番組等、 年間10件程度のロケ支援の実績ですが、 平成17年踊るレジェンド 『容疑者 室井信次』、 本年度は、 映画 『フラガール』 と言う大きな作品を支援させていただきました。 過去の支援経験が少ない当FCは、 具体的な支援や実践的なノウハウが無く手探りでの作業の連続で、 本当の意味で協力・支援が出来たのかは疑問に思っております。 『容疑者 室井信次』 は、 巨大な新宿のオープンと室内セット、 雨降らしの為の水500tと消防車の確保、 実際の駅前の飲食街 (歌舞伎町) ほか規模的には大きいものでした。 また、 映画 『フラガール』 は、 昭和40年代の炭鉱坑口やズリ山ほか炭鉱風景、 炭住長屋や古い施設や公民館、 フラダンスのレッスン場など、 現存するロケ資源が乏しく、 二作品とも結構大変でした。 しかし、 この二つの大きな作品を実際に支援をさせていただいた実績と作品の制作スタッフとの出会いは、 大変大きく貴重な体験であり良き実戦経験でした。 そう言う意味では、 二年連続で二種類の 『宝くじ』 に当ったような気がします。 他にも、 映画 『親父』、 『真夜中のマーチ』 などの作品の支援もさせていただきましたが、 それぞれの支援を通して、 地元エキストラの協力、 ボランティアスタッフの支援姿勢に驚き感動を覚えました。 設立時より、 いわきFCの大きな戦力としてボランティアスタッフを養成・組織し、 支援体制の整備と充実を図る狙いでしたが、 支援経験が少ない事と同様にボランティアスタッフ自体も実践経験がありませんでした。 現在、 実際のロケ現場をそれぞれに経験したスタッフで、 実戦経験者のみ17名登録。 この戦力は、 大きく頼りになる良きパートナーであり、 各自が出来る範囲で可能な限りの協力・支援をお願いしております。
  いわきFCの強みは、 やる気と献身的なボランティアスタッフの存在です。 是非、 いわきFCを尋ねてみて下さい。 意外と近いですよ!
  「楽しい!ロケを那須地域全体で支援します!」
那須フィルム・コミッション   渡辺 伸子
  「ニワトリ5羽と給水タンクないですか?それから生後3ヶ月くらいの赤ちゃん!」 撮影のお手伝いをしていると、 いつも 「何が飛び出て来るかわからないびっくり箱」 を持たされているような感じがします。
  那須フィルム・コミッション (以下、 那須FC) は2002年の設立当時から任意のボランティア団体で、 (社)那須観光協会の下部組織として10名程で運営委員会を作っています。 雄大な自然と四季の美しさが自慢の那須は、 そうした 「那須の良さ」 を全国発信することを目的にFCを始めたわけですが、 当初から予想されたように 「那須の良さ」 をスクリーンに出せることは非常に稀で、 ましてそこから経済効果につなげることは万に一つの難しさです。
  では、 なぜFCの活動を続けているのか?…答えは、 大変だけど 「楽しい」 からです。
  いろいろな地域活動や観光事業がある中で、 こんなに様々な人たちが楽しく関われるイベントはめったにありません。 ロケ地になる、 エキストラ参加する、 撮影隊の宿泊先になる、 ロケ弁を届ける、 小道具として持ち物を貸す、 役者さんに渡す花束を作る…。 多くの人がロケというお祭りに参加し、 映画の公開やドラマのオンエアを心待ちにして、 思い入れたっぷりに作品を観て、 さらに 「ああだった、 こうだった」 と後々まで話しが広がります。 そんな楽しいロケだから、 エキストラやロケ地リサーチなど、 那須FCに協力してくれるサポーター登録が現在400名余りとなりました。
  最近、 制作の方に 「映画に興味ある地元の若い人で、 現場の手伝いをしてくれる人いませんか?」 と聞かれました。 だからというわけではありませんが、 映画の世界を目指す若い人たちを支援する目的で那須FC独自の 「那須アワード」 公募を行っています。 これまでも学生さんたちの卒業制作や自主映画等の撮影を支援してきましたが、 2006年6月に映画祭を始めたことをきっかけに、 若い映像作家にもっと那須を知ってもらい、 地元からもそうした人が育って欲しいという思いを持ちました。
  那須FCは、 撮影の支援、 映画を観る機会の提供、 映画の世界を目指す人たちへの応援、 を行っていきます。
  冒頭の件ですが、 養鶏場からタマゴを産まなくなったニワトリを譲ってもらい、 農業用タンク3個と町の給水車を借り、 サポーターさんから応募があった中から監督さんの気に入った赤ちゃんが見つかり、 無事に撮影が行われました。 今みんなで、 春の映画公開をわくわくしながら待っています。
  「撮影支援は臨戦体制!?」
えひめフィルム・コミッション   泉谷 昇
 初めまして 「えひめフィルム・コミッション」 の泉谷昇です。 愛媛県は四国の左上に位置し、 瀬戸内海に面しています。 瀬戸内海は 「多島美」 と評され、 島々の間に沈む夕陽などが有名です。
  そんな愛媛からご紹介するのが、 2月3日 (土) に公開を控えた劇場映画 「となり町戦争 (監督:渡辺謙作、 キャスト:江口洋介/原田知世 ほか)」 です。
  本作品は全編愛媛ロケで、 撮影は県内各地で約1ヵ月間行われました。 FCとして最初に苦労したのはやはり 「ロケハン」 です。 まず依頼されたのが 「トンネル」 探し、 それも複数ヵ所!各地で探しましたが、 監督が望む所は見つからず、 (もう無理かな・・・) と諦めかけた時に完璧な場所が見つかったのは、 まさにドラマチックでこの作品に手ごたえを感じた瞬間でした。
  また、 ロケハン以外で特記すべきことは 「撮影支援体制の充実」 です。
  愛媛県では行政型FC 「えひめFC」 とNPO型FC 「アジア・フィルム・ネットワーク」 が互いの得意・専門分野を活かし支援することで有名です。 そして、 今回はロケ地が多かった東温市が職員16名の 「となり町戦争推進班」 という支援班を結成し、 まさに 「臨戦体制」。 東温市での撮影は 「となり町戦争推進班」 にお任せし、 私たちは他の撮影準備に注力することができました。
  クランクアップは真夜中の3時。 最後のシーンを見守り、 監督の 「カット!」 とともに歓喜と拍手の嵐。 この瞬間の高揚感は何度してもいいものです。 とは言え、 私たちはスクリーンに映ってはいません、 しかしスクリーンの外で奔走する姿を感じていただければFC冥利につきます。
  撮影検討の際はいつでもご連絡ください。 今回のように 「地域一体」 で撮影を支援いたします。
  「邦画市場の拡大と地域活性」
沖縄フィルム オフィス   瀬川 辰彦
  「邦画市場が大盛況!!」 各地域で撮影支援を行う我々フィルムコミッション (以下FC) は、 支援した作品が多くの人の目にされている傾向に歓喜する。
  邦画好調の背景に、 テレビ局との連携、 シネコンの普及、 製作手法の変革等、 多数の要素が挙げられるが、 個人的には 「FCの存在」 と小さな声で叫びたい。
  海外ロケを経験されているプロデューサーの各位には、 産声を上げて間もない日本のFCは頼り無いとご指摘されることもあるが、 我々の活動は各業界団体に支えられながら着実に浸透し、 ネットワークも広がっている。
  「道路使用」 「劇用車運行の取り扱い」 等、 行政も門戸を広げ始めた中、 市場の動向は各種の許認可調整においても更に効果的な説得材料となる。 「撮影は文化的・経済的活動で有効な地域PRである」 と切りだし、 話題作を例に挙げ 「地域活性に繋がるきっかけになる」 と具体的なイメージを伝え易くなる。




  FCは常に 「映像振興通じての地域振興」 というスタンスから、 ロケを通して地域に財産を残すことを考えている。 それがロケ地という名の観光地なのか、 消費された金額なのか、 参加した住民の経験なのか、 地元と撮影隊との出会いによって発生する産物を地域の未来に繋がなければならない。
  FCの取り組みが評価されることは、 結果的に撮影隊へのサービスのクオリティ向上、 ロケの選択肢が広がることに繋がる。
  我々FCは、 撮影のニーズを実現する 「撮影隊のパートナー」 として業界の発展にも協力を惜しまない。 プロデューサーの各位にも、 ロケ地拡大という観点から地域の活性に尚一層のご理解を頂ければ幸いである。
会員年男  新年の抱負を語る
  昭和22年生
松竹   高橋 信仁
 未だ若い積りだが、 十二支も一巡りした今や人気の団塊世代である。
  現場も長い間やってきたが、 思い出すのは、 昨年鬼籍に入られた丹波哲郎さんのことだ。
  可愛がって戴いたが、 出会いは丹波さんが還暦、 私が3回目の干支を迎える時で、 作品プロデューサーだった。 殺陣や乗馬を颯爽とこなされ、 一見、 豪放磊落、 茶目っ気たっぷりだが、 明るさの中でさり気なく周囲へも気配りされる人柄に虜となった。
  「必殺」 の最終シリーズを担当したあと大船へ移り、 年男4回目は撮影所で過ごした。
  撮影所最後の映画 「学校4」 にも丹波さんは出演された。 撮影所の人達と私は本社勤務となった。
  一昨年の7月2日、 「砂の器」 デジタルリマスター上映での舞台挨拶の帰り際、 「これ着てみなさいよ」 と、 丹波さんはやおら上着を脱がれた。 その白いジャケットは私の体にピタリと合った。
  丹波さんとは2回り程違う私も、 初めてお会いした時の丹波さんの年齢になる。
  出会った時の丹波さんの強靭な体力には敵わないと思うが、 今年こそ体調管理に努めメタボリックに負けず、 丹波さんの年齢を目標に、 長く明るく何事にも頑張って行こうと思いを新たにしている。
  昭和34年生
日活   谷口 公浩
 映画業界で働き始めて、 今年で二十五年になります。
  入社一年目、 右も左も分らず、 ただがむしゃらに走り回っていた撮影現場で粛々と仕事をこなしていた撮影、 照明、 美術等のメインスタッフの面々が、 今から考えると丁度今の私と同じ位の年数を経た方たちだったのですが、 顧みて自分が同等のキャリアを積んだとはとてもいえないのが率直な感想です。 ましてやプロデューサーを務めた期間など微々たるもので、 現役として活躍されておられる他の会員諸氏を差し置いて今年の抱負など、 おこがましいことだと思っています。
  ただ、 抱負といえるかどうか分りませんが、 これまでに多くの教えやアドバイスを受けた先輩方の功績を後世に伝えるべく、 映像に拘らず様々なメディアを通じて自分なりに表出させていく努力は続けていきたいと考えています。
  昭和46年生
テレビ東京   山鹿 達也
 皆さま、 あけましておめでとうございます。
  「年男」。 ぜんぜんピンと来ない上に、 「年男の抱負」 と言われて、 考え込んでしまいました。 「年男」 は3回目ですが、 初回の12歳の時は、 洟垂れ小僧でしたし、 24歳の2回目は、 入社していましたが、 ドラマとはかけ離れた経理局に配属され、 伝票の山と格闘していて、 「抱負」 なんて大それたものは持ち合わせてなかったし…。 3回目の今回は…と考えても、 なかなか思い浮かびません。 毎年、 「新年の抱負」 は立てませんし、 立てても実行できないですし…。 それならば、 思い切って、 次の4回目の 「年男」 までの抱負を考えてみました。 12年もあれば、 (おそらく) どれかは実行できることでしょう。
  @煙草を減らす。 Aお酒を減らす。 Bダイエットをする。 Cこれ以上ハゲないようにする。 D結婚する。 どれも現在の僕には、 ハードルが高いものばかりですが…。 こんな現実的な抱負ばかり並ぶと、 すっかり中年のおっちゃんになってしまったんですね…。 ま、 とにかく日々を頑張って生きていきたいと思います。 あっ、 「年男」 とはあまり関係ないのかもしれませんが、 最近、 思ったことがあります。 プロデューサーの仕事もまだまだぜんぜん出来ていませんが、 「ドラマって、 奥が深くて面白い!」 って。
只 今 撮 影 中
カラン、 コロンとやって来る ・・・ 今年GWの目玉登場!!
松竹 プロデューサー   石塚 慶生
 当社の映画ユーザー調査によると認知度95% (!) のメジャータイトル、 「ゲゲゲの鬼太郎」 が今年GW、 ついに実写映画としてスクリーンに復活します!!
  西洋銅版画を思わせる豊かな
筆致、 また戦中ラバウルでのサバイバル体験などにより生まれたといわれる独自の死生観−奇才・水木しげる先生の深淵かつポップな“水木ワールド”を、 いかにリアルな世界として現代日本に再構築できるかが本作の鍵を握ります。 ことに重要なキャスティングは、 私たち製作陣も驚くほどのオールスターキャストで実現しました。 鬼太郎には、 ピュアでホットな性格とクールなビジュアルとを合わせ持つウエンツ瑛士さん。 彼は原作の鬼太郎の魅力をさらに広げ、 リアリティのあるヒーローとして命を吹き込みました。 他にも映画オリジナルヒロインに井上真央さん、 猫娘に田中麗奈さん、 ねずみ男に大泉洋さん、 砂かけ婆に室井滋さん、 子なき爺に間寛平さんと、 その実力には定評のある俳優陣に、 おのおのこれ以上は望めないハマり具合で、 楽しみながら怪演していただきました。 メインキャストの方々がズラリと揃ったときは、 あまりにも各役柄に馴染んでいたため、 「これこれ! この画が見たかった!!」 とプロデューサー冥利に尽きる思いで胸がいっぱいになったものです。 さらにまだヒミツですが、 スペシャルなキャストの出演もあります。 乞うご期待!
  製作スタッフは、 映画、 演劇、 CM、 ミュージックビデオ、 ゲームなど、 さまざまなジャンルにおける第一線のスタッフたちがクロスオーバーして集結しました。 「『ゲゲゲの鬼太郎』 に関われるならぜひ!」 と快諾してくださった方も多く、 その熱意により、 かつて見たことのない映像が生まれつつあります。 ことにVFXは、 『少林サッカー』 などで 「アリエネー!」 と、 世界のド肝を抜いた香港のセントロ・デジタル・ピクチャーズをはじめ国内外のべ20社、 200人にも及ぶ世界屈指の才能がチームを組み、 試行錯誤を続けながら、 700ものCGカットに悪戦苦闘の日々が続いています。
  原作の怪しくも痛快なエピソードを抽出し、 現代に降り立った妖怪たちの唯一無二の存在感、 胸のすくようなヒーローの活躍とともに普遍的な家族のドラマなどを目一杯詰め込みました。 わたくし自身、 まだまだ若輩者のプロデューサーでありながら、 これほどのエンタテインメント大作に参加できる喜びを、 強力なプレッシャーを感じつつも日々体感しております。 「ジャパニーズファンタジーの最高峰」 として娯楽映画の日本代表入りを目指した、 実写映画 『ゲゲゲの鬼太郎』 を是非、 お見逃しなく!! スクリーンに、 邦画の新しい息吹を感じていただけるものと思います。
私の新人時代
NHKドラマ部   大加 章雅
 私が最初にカチンコをたたいた瞬間は今でも忘れない。 まだ、 ドラマ部員でもなく、 北見という網走支庁管内の地方局でラジオ番組やら、 のど自慢の前説やら、 ドキュメンタリーやらを作っていたころ、 急に札幌局転勤となり、 助監督に促成栽培されたのだ。
  最初の作品は、 山田太一さんのドラマ 「礼文島」 であった。 堺正章さんと井上順さんが漁師仲間で、 漁を辞める男と続けようとする男の別れと友情の話だったように記憶する。 日本最北の島、 礼文島。 10分ばかり船の上で昼寝して、 気づいたら領海を超えちまってたよとうそぶき、 船の無線で洋上歌合戦を楽しんでいるようなつわもの漁師にまじってのロケであった。
  最初のカットは、 なぜかマイナス10度の真冬なのに天気はピーカン。 扇風機を回し、 カポックを降らせて吹雪の設定。 よーい、 カチン。 鳴らしたものの堺さんは動かない。 扇風機の音がうるさくて、気づかないのかな、 カチンコを両手でつかんでバチンと叩く。 あれほど片手でかちかちできるようにきめこんでいたのに。 これがわが最初のカチンコデビューであった。 その夜、 今度は、 海鳴りを見つめ、 海岸の居酒屋に入ってゆく井上さんのシーン。 よーい、 カチン。 今度は、 井上さんが動かない。 波音で聞こえないのか、 やけになって、 また、 両手を使ってばちん。 「大加ちゃん、 聞こえてるよ。 今のは、 間だよ。 芝居の間!」 順さんに睨まれる。
  老漁師役の三木のり平さんとは、 宿でお酒のお付き合い。 糖ボッケを肴に連日、 朝の3時まで。 こちらはつらい。 飲む時間があるなら早くお休みになって・・と言い出しかねた翌日、 のり平さん、 現場でなにやら小道具にぺたぺたと細かな紙切れを貼り出した。 芝居が始まってあっけにとられた。 お猪口で一杯やったり茶碗の底を覗いたり、 そうした仕草の芝居が、 紙を覗き込む動きになっている。 さっき貼っていた紙とは、 何と台詞を一句づつちぎったカンペだったのだ。
  甘酸っぱくも懐かしい思い出。 それからまだ20年、 もう20年。 私は、 監督も少しやらせてもらって、 今はプロデューサーをやっている。 いろんな甘酸っぱさがあった。 思えば遠くに来たものである。

2007年エランドール賞 授賞式・新春パーティーのお知らせ
(日時)   平成19年2月8日(木)    18時受付  18時30分開会   20時30分閉会

(場所)   新宿京王プラザホテル南館5Fエミネンスホール (立食形式)

(パーティー会費)
       ・正会員の方は、 毎月の会費に含まれています。
       ・賛助会員・功労会員・地方会員の方でご出席される場合は案内状をご確認の上チケットをご購入下さい。
         チケット代は8,000円です。
       ・一般の入場者の方は当日会場前の受付にてご購入下さい。
         チケット代は15,000円です。
                                                        ※会場内の撮影は禁じます。

       皆様の多数のご参加をお待ち申し上げます。
2007年エランドール賞取材のお願い
    報道関係の皆様にはご多忙とは存じますが、何卒取材賜りたくお願い申し上げます。

  (取材受付)     会場前受付にて代表の方が記帳し、 名札着用をお願いします。
  (受付開始)     17時   (取材開始) 17時30分予定

             協会プレス担当がご案内致します。 受賞者取材スペースは未定です。
             詳細につきましては事務局へお問い合わせ下さい。
事 務 局 だ よ り
○正会員入会    平山 武之 (F)  木下 直哉 (F)
○退会         有限会社 エヌケイ特機 (賛助)
 会員証の更新について
お手元の会員証の有効期限は2007年3月31日となっておりますが、 今年度内に事務局の移転計画がございます。 そこで新住所に伴い新会員証の発行をさせて頂く予定でおります。 映画館入場に関しては東京都興行生活衛生同業組合と検討中ですのでしばらくお待ち下さい。
――― インフォメーション ―――
 ○会議の記録と予定
12月11日 (月)
会報委員会
(事務局)
12月13日 (水)
第6回定例理事会
(NHKエンタープライズ)
12月20日 (水)
エランドール賞委員会
(事務局
1月15日 (月)
会報委員会
(事務局)
1月17日 (水)
エランドール賞委員会
(事務局)
1月24日 (水)
第7回定例理事会
(東映)
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