「プロデューサーズ・カフェ 春」 始まる

副会長 西村与志木 (NHK)
西村与志木 若い協会員やその予備軍ともいえるこれから協会に入って欲しい若いプロデューサーたちにベテラン (辣腕?) プロデューサーが気楽に話をしてもらう場 「プロデューサーズ・カフェ」 を始めました。 日本映画テレビプロデューサー協会は映画・テレビの制作の豊富な経験を持った人材の宝庫です。 しかしながら、 その構成メンバーは次第に高齢化しつつあります。 若いプロデューサーたちが少しでも魅力を感じて参加してもらえればこの協会の活性化につながるのではないかと思って始めたイベントです。
  第1回の 「プロデューサーズ・カフェ 春」 は4月5日にNHKの702リハーサルルームで開かれました。 ゲストはフジテレビの編成制作局ドラマ制作担当局長であり当協会のセミナー委員長でもある大多亮さんです。 テーマは 「テレビ局が映画を作ること」 という今日的で魅力的なものでした。 あの大多さんと直接に話が出来るということもあって参加者はNHKのドラマや編成を中心に東映やテレビ東京の協会員の参加もあり32名に上りました。 以下は大多さんと参加者のやり取りから出てきた話の抄録、 ごく一部です。 「ドラマと映画の垣根がなくなってきている感じがする。 フジテレビではディレクターの6割が映画監督を経験しており、 連ドラのDを決めるように映画監督をテレビディレクターの中から決める。 映画は楽しい。 映画館の前で立っていると身銭をきって映画を見に来てくれる客の顔が見える。 テレビの表現に対する規制はますます厳しくなり映画のほうが思い切ったことが出来る。 プロデューサーズ・カフェ春 会場風景中には映画のほうがずっと向いているディレクターもいるが大抵は映画をやったらテレビの連続ドラマをやるようにしている。 ドラマが強くならなければ (当たらなければ)、 映画も強くならない。 オールテレビドラマスタッフで映画を作ってみたい。 フジテレビではドラマ制作部、 映画部、 編成部が同じフロアーにありその間のコミュケーションがうまくいっている。」
  「カフェ 春」 は夕方5時から始まり7時までの2時間、 熱気のあるやり取りが続きました。 「カフェ 夏」 「カフェ 秋」 「カフェ 冬」 と年間4回ぐらい開けたらと思っています。 次回のカフェは東映で7月開催の予定です。

  次回は7月上旬於   ・東映本社  ・講師=西村与志木 (NHK)  ・大河ドラマと 「坂の上の雲」 について


こんにちはFC(フィルムコミッション)です

せんだい・宮城 フィルムコミッション  福田 晴美

福田 晴美「フィルムコミッションの活動目的とは・・・」

  二○○三年四月に 「せんだい・宮城フィルムコミッション (FC)」 が設立されて以来、 これまでに、 NHK連続テレビ小説 『天花』、 映画 『千の風になって』 『半落ち』 『アヒルと鴨のコインロッカー』 などの映画、 TVドラマ、 旅番組等の撮影支援を行ってきた。
  『アヒルと鴨―』 は、 仙台在住の作家伊坂幸太郎さんの吉川英治文学新人賞を受賞した同名小説が原作で、 仙台を舞台に物語が展開していく。 「ぜひ、 仙台で撮りたい」 という監督の強い思いもあって、 大勢の地元ロケ協力者のもと、 昨年の春に約一ヶ月間のオール仙台・宮城ロケが実現した作品だ。 映画の公開を間近に控え、 伊坂さんを始めとする仙台在住の作家や仙台を舞台にした作品への注目度が高まるといった効果も出ている。 『アヒルと鴨―』 の公開が、 多くの方に仙台を舞台にした映画や文学に触れ、 仙台の街を知っていただくきっかけになれば、 と思っている。
  FCは、 ロケ支援という手段を通じて、 あるいは映像作品をツールに、 地域振興を図ることを目的としている。 観光地としてのロケ地、 作品を活用しての観光客の集客、 それによる経済効果、 地域の活性化、 文化の振興等多岐にわたるのだが――決して一過性のものではない、 地域の未来に繋がる何かを残すことを目的としているのである。 まだ、 FC= 「ロケ支援」 と捉えている方が多くいらっしゃると思われるが、 そうではないということを認識していただければと思う。
  また、 制作者の方々には、 私どもFCの活動が地域に受け入れられ、 評価されることが、 結果として、 ロケ地拡大等の映像制作の環境の向上へも繋がるということもご理解いただきたい。
  映像制作業界とFC (地域) が、 お互いによりよい方向へ発展していくことを、 願っている。


大分市 ロケーションオフィス  幸重 陽子

幸重 陽子「ロケの秘境!魅力未開のロケスポットが満載です」

  「大分市ロケーションオフィス」 (以下大分市LO) は昨年の4月に設立したFCです。 特徴的なところといえば、 日本で唯一大分にしかないホーバーフェリーを貸し切って撮影ができることや、 ワールドカップの競技場となった九州石油ドーム (旧ビッグアイ) では広大な道路を封鎖しての撮影が相談可能なことです。 市内には田舎の風景、 昭和の風景、 都会的な街並みと様々な顔があり、 併せて学校や病院等も撮影に対してとても協力的です。 フジテレビの番組 「トリビアの泉」 では、 ある特殊な撮影を日本で唯一許可したのが大分市役所の庁舎であったため 「自治体がこんなにまで協力をしてくれた」 と番組内で大きく取り上げていただきました。 ま国際線受付カウンターでの撮影風景た、 映画 「悲しき天使」 (監督:大森一樹、 出演:高岡早紀他) では地方だからこそできるきめ細やかな撮影支援が評価され、 発売されるDVDの中に大分市LOプロモーションDVDダイジェスト版を収録していただけることとなりました (ご配慮いただいたスタッフの方々に感謝いたします)。 ただ!大分市は知名度が低すぎてロケ地としての露出度、 認識度はかなり希薄です。 これまで誰も撮影したことがない、 新しいロケーションがたくさん提案できます。 別府まで車で分、 湯布院まで1時間と大分県の中心部に位置することから各所へのアクセスも便利です。 「温泉王国大分」 の中で湯布院に次いで県内第4位の湯出量を誇り、 天然温泉完備のビジネスホテルが豊富です。 手頃な料金でロケ後の疲れを 「温泉」 で癒せるのも魅力の一つ。 地方でのロケなら、 大分市で腰を据えて撮ってみてはいかがですか?

只今撮影中

オフィス・シロウズ  久保田 傑

久保田 傑『やじきた道中 てれすこ』

  オフィス・シロウズの久保田と申します。 ミニシアター系の低予算映画を中心に製作しています。 中心に、 というよりそればっかですけど。 そんな細々とやってきた弊社が、 昨今の 「邦画バブル」 の時流に乗ってか、 初のメジャー配給作品を製作しました。 『やじきた道中 てれすこ』 という映画で、 平山秀幸監督、 中村勘三郎・柄本明・小泉今日子主演の時代劇です。 松竹配給で11月に全国公開されます。  製作予算ウン億円。 撮影期間2ヶ月。 仕上げ期間3ヵ月半。 スタッフ数ざっと100名。 主演3人以外にも錚々たる有名俳優たちが総出演。 …聞くだに面倒臭そうでしょ?実際、 準備中の気分としては 「やってらんねぇ」 くらいの煩雑さでした。 なんせ予算規模で普段の10倍くらいですから。 カネがあるってことは、 その分仕事があるって事なんですね。 初めて知りました。 しかも諸事情あって私がラインプロデューサーも兼ねる体制になったので (これもいつも通りですけど)、 やることは限りなくあります。  いよいよ撮影が近づいてきて、 もはや窒息寸前。 ピンクの象とか白いワニとか見え始めちゃったんで、 諦めて抱えてた仕事をばんばん他のスタッフに振りました。 途中までやりかけておいて放り投げるんですから、 相当ムチャ振りに近いですけど。 そしたら…うまく行くんですねぇ、 これが。 みんな実に軽やかに、 適度にテキトーに、 しかしテーマを外さずに誠実に、 どんどん作業を進めてくれました。  思えば低予算作品が多かったせいか、 自分が全てにコミットしてないと 「仕事している気」 にならなかったんですね。 そしてそれはそれで仕事のやり方としては成立していたし、 結果ある程度うまくいっていたのですが、 今回の作品に関して言えば要は 「いつものやり方は通用しない」 っていう単純なことでした。  撮影が始まってからは、 実に楽しい日々でした。 そりゃあ映画の撮影ですから事件はいろいろ起きますけどね。 事件もまた楽し、 ということで。  初のメジャー系公開大作映画。 やってみてわかったのは 「映画のスタッフってみんな優秀だなぁ」 という、 今さらながらの当たり前のことでした。  いや、 逆か。 自分のダメさという、 これまた当たり前のことか…。

私の新人時代

ドリマックス プロデューサー  吉川 厚志
吉川 厚志 今から二十数年前、 赤坂の 『憩』 という由緒正しい喫茶店で就職の面接を受けた。
  「では、 明日からよろしくー」。 翌日から僕は由緒正しそうなテレビドラマの制作現場にいた。 何故、 『由緒正しそうー』 と思ったのか?・・・
  その番組のスタッフだけが皆こざっぱりしているのだ。 噂によると (後で真実だとわかった。) 前髪が目にかかるとプロデューサーから五千円を渡され 「切って来なさい」 と言われるらしい。 そのプロデューサーが長髪を嫌いであろうことはすぐにわかった。 青々しいほどの刈り上げだったから・・・
  AD修業のスタート。 弁当配りに車の手配、 夜は先輩から教育的 『酒の飲み方』 指導。 『3K』 なる単語が出現するずっと前の話。 でも楽しかった。 当時唯一の 『単発一時間の連続ドラマ』。 毎週違うシナリオ、 キャスト、 ディレクター。 一週間で一本のペースで撮っていく。 『この演出家はコメディーは上手いけどサスペンスはイマイチ』 『面白いセットは作るけど、 ロケは?』 等々、 演出家と台本と役者。 順列組み合わせの数だけ勉強になった。 楽しかった。 連ドラが主流の中にあって、 経験した多くの事は財産になった (この経験を生かさなくてどうする!)
  さて、 話は 『新人』 である。 ここ最近プロデューサーを仰せつかる事が増えてきた。   「しまった!失敗だ!」 「プロデューサーってなにするんだっけ?」 あんな近くにすごいプロデューサーがいたのに!ディレクターばかりに目がいって、 プロデューサーの仕事を全然見てなかた・・・う〜ん悔しい。
  確かに空気みたいな存在だった。 居て当たり前、 当たり前すぎて見えなかった。 今になってわかるが、 それはそれはすごい仕事量だったはずなのに・・・新人の僕にはいつもどしりと 『そこに居る』 存在に見えた。 もっとよく見ておけばよかったな・・・怖いという人もいるけど、 今でもお元気なそのプロデューサーは 『鬼』 でもないし僕にとっては 『福 (ふく)』 の神。 ・・・そして僕は今・・・新人です。

事 務 局 だ よ り

・・・・・・・ 正会員入会 ・・・・・・

  • 小畑良治 (角川)
  • 中川滋弘 (角川)
  • 永田博康 (角川)
  • 工藤幸雄 (B)
  • 山前五十洋 (C)

・・・・・・・ 賛助会員入会 ・・・・・・

  • エヌケイ特機

・・・・・・・・  退会  ・・・・・・・・

  • 角川春樹 (角 川)
  • 佐藤東弥 (NTV)
  • 難波一弘 (TBS)
  • 余田光隆 (TBS)
  • 岡本康司 (功労)

総会と懇親パーティーのご案内

第31回通常総会を左記により開催致します。
正会員の方はご出席ください。 欠席される場合は総会成立のため、 必ず委任状をご送付下さい。
また、 総会終了後、 恒例により懇親パーティー (18時開宴予定) を行います。 賛助会員の方々も、 お誘い合わせの上、 是非ご参加下さい。
日 時
2007年5月30日 (水) 17時 総会開始予定
場 所
NHK青山荘 港区南青山5−2−20
電 話
03−3400−3111
パーティー会費
3、 500円

会員証の更新について

お手元の会員証の有効期限は2007年3月31日となっております。
更新のためタテ3センチ×ヨコ2・5センチの写真 (カラー、モノクロいずれも可) 1枚を事務局までお送り下さい。

平成十八年度臨時総会ご報告

平成十九年三月二十六日午後六時三○分から、 東映本社八階会議室において、 正会員四八七名のうち、 委任状の二一五名を含めて、 二六二名が出席して、 決議に必要な定数を満たし、 定款に従って、 杉田成道会長が議長席につきました。 第一号議案の (イ) 平成十九年度・事業計画案に関しては、 催物委員長の坂上順副会長より説明があり、 各々のイベントは、 多角的に検討し、 会員各位の親睦と積極的な参加を呼びかける新しい集まりと、 若い人達の育成をテーマとして検討したいとの報告がありました。 続いて (ロ) 平成十九年度収支予算案については松尾武総務委員長より 「平成十八年度の決算見込」 と 「平成十九年度収支予算 (案)」 について説明があり 「ここ数年、 収支は功労会員の増加と若手新入会員が 少なく、 目減り状態にあり、 皆様の会員の勧誘と協会の活性化を 切にお願いしたい」 との説明がありました。 総会終了後は、 続いて同会場でささやかな懇親会に移り、 なごやかな歓談の中で午後七時四十五分に散会致しました。   (事務局)

――― インフォメーション ―――

○会議の記録と予定
4月4日 (水)
親睦委員会
(事務局)
4月16日 (月)
会報委員会
(事務局)
4月25日 (水)
第10回定例理事会

(NHKエンタープライズ)

5月14日 (月)
会報委員会
(事務局)
5月30日 (水)
第11回定例理事会
第31回定例総会
(NHK青山荘)
※この会報記事の無断複製、掲載を禁じます