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2時間ドラマ好調の秘密 @ |
民放各局では連続ドラマが苦戦を強いられる中、 2時間ドラマが好調です。
今月号と次号、 二回に渡って各局担当者に聞きました。 |
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テレビ朝日 土曜ワイド劇場 チーフ・プロデューサー |
松本 基弘 |
土曜ワイドという商品
"連続ドラマが低迷し二時間ドラマが好調"と各方面で取り上げられることが最近多くなってきました。 ずっと陽の当たらなかった地味な商品ですが、 それがたとえメディアのヒマネタとしてでも注目していただけるということは普段全くしてもらえない宣伝代わりにもなり大変有り難いことです。 が、 この現象、 よく考えてみるとあたりまえのことのような気もします。 なぜなら二時間ドラマのメインの視聴者層である40代以上が日本の全人口の半分を占めているためそもそものパイが大きいからです。 おまけにこの人たちはよくテレビを見て下さる。 本当に有り難いお客様です。 そうしたお客様たちに支えられているんですから自然と大きな数字が出てくるわけです。 一方連続ドラマは若い視聴者層をメインターゲットに意識したつくりをしてきました。 しかしながらいかんせんその層はただでさえ総人口に占める割合が少ない上に浮気性、 それに加えて携帯電話やインターネットなど他のメディアの普及によりこのところ急速にテレビ離れが進行してしまいました。 ただでさえ小さなパイを分け合うんですからお客さんが少ないのもあたりまえなんです。 本当はターゲットが異なる商品を同列に並べて云々するのはナンセンスなのでしょう。 ただ一つ言えることはこちらから意図的にターゲットを分化したわけでなく選択権はお客さんにあるということです。 ですからうちの商品を少しでも多くのお客さんに選んでいただくためにはどうすればよいかということが最大のテーマです。 私たちが作りたいものとか俳優さんや監督さん作家さんが作りたいものではありません。 あくまでお客さんのために。 どうしたら喜んでくれるか、 どうしたら先が観たくなるか、 見ざるを得ない状況に追い込むか。 そればかり考える日々です。 それが土曜ワイド劇場というエンターテインメントをつくる私たちの仕事だと思っています。 |
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