私にとってプロデューサーは、 クライアントであったり審判であったり教師であったり知恵袋であったり同志であったりします。 私はまだ経験が浅く、 それほど多くのプロデューサーを知りませんし、 これまで監督や演出家から声を掛けて貰うこともあったので一概には言えませんが、 ライターはプロデューサーと呼ばれる方の一声によって仕事への挑戦を余儀なくされるものと思っております。 その声を待ち侘びた日々があり、 初心があるような気もいたします。 プロデューサーとは、 「自分を選んでくれた人」 であり、 それだけで 「特別な存在」 なのだと思います。 何とかその期待に応えよう、 この人を喜ばせたい、 そう思ってのこの数年でした。
乗せられて、 突き落とされて、 褒められて嬉しくなって、 調子に乗って頭を冷やされて、
奢られて酔っぱらって、 愚痴って愚言を吐いて鼻白まれて、 目の前で監督と大声で喧嘩され、
自分の書いた内容をこんなにも熱く理解し擁護してくれることに感動し、 でもどっちにつこうか冷静に迷い、
一生ついてゆこうと思い、 ついてゆけないと感じ、 それでもやっぱり奢られて酔っぱらって夢を語り合っている……思えばずいぶんプロデューサーには甘え、
甘やかされてきました。 本当にありがとうございました。
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何といっても、 脚本家が書いたものに一番反応してくれる人です。 反応が早ければ早いほど嬉しいですし、
良かった、 の一言で百の力を得たような気持ちになります。 ライターは、 いや未熟な私は、
被害妄想の塊です。 一生懸命に書いたものだと自負していても、 経験豊かなスタッフの視線に恥ずかしさを感じたり、
キャストからの不満や注文に怯えたり、 観客や視聴者の心ないアラ探し悪評にも耐えなければなりません。
現場へ行っても何の役にも立てず、 そこで思ったことを発言するのは往々にしていいことがなく、
そんなときでも親身に聞いてくださるのはプロデューサーだけです。 貴方がいなければ、
私はきっと孤独に押し潰されていたでしょう。 これからもどうか宜しくお願いいたします。
ライターはいつもプロデューサーを通して夢を見ています。 永遠に 「特別な存在」
なのだと思います。 |
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