協会創立五十周年記念 |
歴代会長の言葉 |
松竹 (株) 代表取締役副会長 大谷 信義 |

古い協会報を読み返していたら協会の四十年の年に私が会長であったことが分かった。 その後の十年が速かったか、 そうでないか、 実感が湧いて来ない。 会長を退いてからも一期は再度の副会長を務めたせいかもしれない。
ある日、 ベテランの理事数名が旧松竹本社に現れ 「会長になれ」 と言われて内諾させられてしまった。 色々事情はあったと思われるが 「松竹で暇そうにしている」 から協会で働けということだったかもしれない。
入会時も良く分からないうちに入ってしまった。 当時は社団法人化の前後で会員増強運動の頃。 まだプロデューサーの助手だった私も有無を言う間もなく入れさせられた。 そして即理事に。 困ったと思ったがこれが良かった。 プロデュース経験のない私にとり理事会等で先輩のプロデューサーと話が出来たことは貴重な経験になった。 又、 新前にとっては"箔"がついたものだ。 理事会終了後、 銀座や渋谷で一杯やりながらの議論や経験談は特に楽しい想い出になった。 さらに私にとりテレビ局のプロデューサーやマネージメント界の人と知り合う機会があったことはその後大いに助かった。 松竹にあってテレビ部門の担当になったり映画各部で仕事をする上で協会で知った事、 知り合った方々が重要な糧になった。 このことは現在でも変わりない。
今でも理事会や各委員会のメンバーは奉仕の精神で活動して下さっている。 会員諸氏も機会を作って協会の運営に加わって頂きたい。
予算規模は小さな協会であるけれど組織あるいは法人としてのあり方等々は大も小も同じ。
理事会での決定、 委員会、 催物の運営、 他団体との折衝、 総会での緊張等々、 大いに勉強になるしプロデューサーにとって大切な人脈も厚くなる。
若い人にはお勧めする。 これからの映像製作には資金調達や運用、 種々の権利、
もちろん商売上のことも複雑化している中、 それらを乗り越えていかねばならない。
こういう時、 協会は自他共に役に立つし、 そう有らしめねばならないと思う。 |
(任期/平成五年五月〜平成九年四月) |
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