プロデューサー賞テレビ・映画のリスト(それ以外も可)から投票された上位作品のプロデューサーが「プロデューサー賞」を受賞します。 |
エランドール賞委員会
昨年に引き続き、授賞式とパーティのみの開催。会場も東京プリンスホテルの「プロビデンスホール」である。受賞者のスケジュールの都合で、異例の昼12時からの開催となったため、参加者減を案じた事務局から、協会役員全員に参加要請を行ったほどであったが、例年通りというか、例年以上の盛会となった(協会員の参加は昨年の50人から、今年は70人へと増加した=ありがとうございました)。しかし盛会の理由は、やはり、グランプリはもちろん、個人賞7つのうち5つを獲得した「あまちゃん」効果だろう。取材陣の数は昨年を大きく上回り、めったに取材に来ることのないNHKの取材陣も、必死に能年玲奈、小泉今日子らの姿を追っていた。加えて、共催する経産省、総務省双方からは、女性副大臣が参列、挨拶を行ったうえ、プレゼンターを務めるなど、式に華やかさ(⁈)を振りまいた。この授賞式の様子は、当日夜のNHKニュースでさっそく流れ、翌日のニュースショーでは、各局とも自局受賞の模様を中心に分厚く放送した。年を重ねるほどにドラマフェスティバル、東京アウォードの注目度が上がるのが実感された授賞式であった。
ただ、「あまちゃん」と「半沢直樹」の2大ヒットドラマで暮れようとする2013年の今回のアウォードに、半沢直樹の名がないのが残念であった。放送時期が、受賞対象期間から外れた所為だが、「あまちゃん」と「半沢直樹」のグランプリ争いを見たかったのは私だけであろうか。どちらが、海外に売れるのか、どちらが海外の人たちから関心をもたれるか、目利き力を試すためにも、頭のトレーニングとしても、そして、エランドール賞選考の予習としても、考えてみたいものである。
最後に、実行委員会副委員長でエグゼクティブプロデューサーを務めた重村副会長、選考委員長の杉田会長、そして実行委員として加わった協会所属の皆さん、また選考投票に参加した協会員の皆さん、当日ご参加いただいた皆さんに、お礼を申し上げます。お疲れさまでした。
(事務局長 渡辺紘史)
『刑事のまなざし』
ハッピーエンドのその先が知りたい。
高校生の頃から、そんな漠とした想いを抱えていました。
10月7日月曜8時より放送を開始しました月曜ミステリーシアター「刑事のまなざし」のプロデューサーをしております、TBSテレビの佐野と申します。(〝プロデューサー〟と名乗るのにはまだどこか気恥ずかしさのある、あまりにもひよっこではありますが…)
このドラマの原作である、薬丸岳さんの『刑事のまなざし』と出会ったとき、刑事ドラマとしては一風変わったタイトルだなと感じました。その時に感じた印象を大切に、この〝まなざし〟といういささか古風な言葉自体が醸し出す、不思議な温かさを、このドラマで表現したい。その想いで番組をスタートさせました。
「地味だな」とよく言われます。確かにこのドラマには、派手な銃撃戦や、素敵な男性バディや、巧妙なトリックはありません。特異な能力がある有能な刑事も登場しません。
〝このドラマにあるのは、事件解決=刑事ドラマの、ある一つのハッピーエンド〟のその先の物語です。
私たちが生きる現実の世界では、事件が起こり、刑事たちが捜査をして犯人を逮捕しても、そこで人生、物語は終わりません。犯人が捕まっても、犯罪に関わってしまった人々や、その家族の物語は否応なしに続いていく。このドラマでは、そうした「物語」をすくい出す事を大事にしたいと思い、台本を作っています。
罪とは何か、償いとは何か。これがこのドラマの大きなテーマです。
椎名桔平さん演じる主人公の夏目は、40歳を過ぎて刑事になった異色の新人刑事です。彼は刑事であると同時に、自身の娘が通り魔事件にあった被害者家族でもあります。また、少年鑑別所の法務技官だった過去を持っています。彼が加害者や被害者と向き合うとき、そこにはこれまでの刑事が持たなかった「まなざし」があります。
疑う目、傷つき、悲しむ目、そして信じる目を持った夏目は、犯罪者達とどう向き合い、そこに何を見ていくのでしょうか。シンプルに、「こいつが全て悪い」という悪人が一人いて、事件に関わってしまった人は皆、その人を憎めば少しは救われる。そういう事件もあるかもしれません。
しかし、事件に関わった人が、誰も悪くないのに罪悪感を抱いたり、辛い想いをしたり、苦しんだりしてしまう。そんな事件も現実には数多くあると思います。このドラマではそういう事件を中心に、罪を犯すに至ってしまった人間の心のありようや交錯する人間模様を、限られた1時間という時間の中で、できるだけ丁寧に描きたいと思っています。
見終わった後で、隣にいる人に優しくしたくなる。離れたところにいる大事な人に会いたくなる。
そんなドラマを目指して、残りの撮影を走り抜けます!
「雲仙の現場で」
NHKに入局して長崎放送局に配属になりました。そこで主にドキュメンタリーを作って4年が経った頃、雲仙普賢岳が噴火。1991年6月3日、大火砕流が起きてNHKのクルーを含む43名が亡くなりました。
しかし火砕流が起きた直後は状況がわからず、皆は情報収集に走り回りました。当時島原の報道室に詰めていた私も、近くの病院へカメラマンと取材に向かいました。火山灰で真っ黒な雨の中を病院に駆けつけると、そこには火砕流に巻き込まれ全身黒焦げになった人たちが大勢かつぎ込まれていました。
恐らく手術室が一杯だったのだと思います。気管が焼けて呼吸のできなくなった人たちの喉を切り開いて気道を確保する手術が、ロビーでまで行われていました。カメラマンも私も絶句するばかり。これを撮影すべきなのか、してもいいのか。ここでは対処しきれない人たちが大村の大きな病院まで運ばれると聞き、そちらを撮影しようと表に出ました。担架で救急車へ運ばれる人を撮っていたカメラマンが、突然「あっ」と声を上げてカメラを外しました。運ばれていたのは連絡の取れなくなっていたNHKのカメラマンだったのです。今朝まで同じ報道室に詰めていた同僚でした。
私は慌てて無線で報道室に状況を報告。しかし私は、カメラマンにそれを撮れと言えませんでした。戻って上司に報告すると、「なぜ撮って来なかった」と怒鳴られました。「撮っても放送できないと思ったので」と答えると「それを決めるのはおまえじゃない」とさらに叱られました。
今考えれば、上司の言うことが正しいのです。でもその時の私にはそれが分かりませんでした。
でも、その時に私は思ったのです。人が見たいのは真実だけじゃないはずだと。視聴者だって、多かれ少なかれ酷い現実と毎日向き合っているはず。その上にまたテレビで酷い現実を見る必要なんかないんじゃないかと。そういう番組は、誰か別の人が作ればいい。私は、人が見て嫌な気持ちになる番組を作りたくない。
だから私は、どんなに辛い物語でも、最後には明日への希望を持てるようなドラマを作りたい。ずっとそう思ってきました。
今でもそう思って、ドラマを作り続けています。
◯正会員の方は毎月の会費に含まれております。
◯功労会員の方でご出席される場合は別紙案内状をご確認の上、事務局にてチケットをご購入下さい。チケット代は5,000円です。
◯地方会員・賛助会員の方でご出席される場合は別紙案内状をご確認の上、事務局にてチケットをご購入下さい。チケット代は8,000円です。
◯一般の入場者の方は当日会場前の受付にてご購入下さい。チケット代は15,000円です。
ドレスコードはありません。
※会場内の撮影は禁じます。
会員の皆さまの多数のご参加をお待ち申し上げます。
第55回大会は平成25年11月2日(土曜)越生ゴルフクラブで13名が参加して行われ、次のような結果となりました。
順 位 | 氏 名 | アウト | イン | G | H | N |
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優 勝 | 黒井和男 | 44 | 44 | 88 | 18.0 | 70.0 |
準優勝 | 渡辺紘史 | 45 | 46 | 91 | 18.0 | 73.0 |
第三位 | 中曽根千治 | 47 | 46 | 93 | 19.2 | 73.8 |
(親睦委員会)