最初に、12年の長きにわたり当協会を引っ張ってこられた杉田会長に、心から感謝を申しあげたいと思います。この間、リーマンショックによる世界規模の経済の混乱があり、また東日本大震災による日本社会の動揺がありました。一方、インターネットの飛躍的な発展により、映像コンテンツの見られ方は、今までとは別次元の世界に入っています。まさに激動というほかないこの時期に会長を勤め続けるには、他人には想像できないご苦労があったことと思います。改めて御礼を申し上げます。ありがとうございました。
さて、自分の非力も顧みず、会長という重責を引き受けましたが、元より私一人では何もできません。皆さんのサポートがあって初めて何か役に立つことができる、そんな状態の会長でありますので、副会長も常務も理事も定員枠一杯に入ってもらいました。大ベテランの方も若い方もいらっしゃいます。最初から総力体制です。皆さんのエネルギーを結集して協会の発展に努めたいと思います。
映像コンテンツの届け方は、刻一刻と変化してきています。また新しい技術による今までにない映像も産まれ出ています。映画にせよテレビにせよ、この先どのような仕組みになるか予想はつきません。しかし、作品を作る基本は変わらないと思います。コンテンツを作る力をどこがもっているのか、だれが作れるのか、そのことが一層重要になってきています。作品、コンテンツを作れるところがこの先も生き抜いていくのでしょう。
また映像コンテンツの海外展開も新しい段階を迎えようとしています。映画やテレビドラマがその主役であることは言うまでもありません。
このような社会状況の変化の中で、プロデューサー協会の役割は、一段と大きなものになってきています。あまり背伸びをするのも危なっかしいですが、時代の要請にそっぽをむいているわけにもいきません。何をやるべきか、何ができるのかを見極めながら、期待に応えていきたいと思います。
そのためには、会員全員が交流を深め知見を共有していくことが何より大事です。最後に、あらためて会員の皆さんの理解と協力をお願いします。
会 長 | 木田幸紀 公益財団法人 NHK交響楽団 |
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副会長 | 富山省吾 日本アカデミー賞協会 坂上順 【新任】 フリープロデューサー(東映(株)) 若泉久朗 日本放送協会 奧田誠治 日本テレビ放送網(株) 重村一 (株)ニッポン放送 山田良明 【新任】 (株)共同テレビジョン |
常務理事 | 山内章弘 東宝(株) 香月純一 東映衛星放送(株) 関根真吾 【新任】 松竹(株) 遠藤理史 【新任】 日本放送協会 西河喜美子 【新任】 (株)テレビ朝日 那須田淳 (株)TBSテレビ 鎌田敏郎 【新任】 (株)フジテレビジョン 現王園佳正 【新任】 (株)フジテレビジョン 井口高志 【新任】 (株)電通 小岩井宏悦 ワーナーエンタテインメントジャパン(株) |
理 事 | 椿宜和 (株)角川大映スタジオ 永山 雅也 日活(株) 尾崎充信 【新任】 (株)NHKエンタープライズ 岩谷可奈子 (株)NHKエンタープライズ 渡辺紘史 【新任】 フリープロデューサー((株)NHK出版) 神蔵克 日本テレビ放送網(株) 黒田徹也 【新任】 (株)テレビ朝日 植田博樹 (株)TBSテレビ 岡部紳二 (株)テレビ東京 金子玄 (株)フジテレビジョン 白石統一郎 【新任】 (株)C.A.L 蔵本 憲昭 【新任】 (株)電通 名塚新一郎 【新任】 (株)エ・ネスト 熊谷健 フリープロデューサー 青木竹彦 【新任】 (株)WOWOW 玉川静 (株)円谷ミュージック 中尾幸男 (株)テレパック |
監 事 | 工藤英博 フリープロデューサー 松尾武 フリープロデューサー((株)NHK出版) 杉田成道 【新任】 日本映画衛星放送(株) |
事務局長 | 里中哲夫 【新任】 (株)近代映画協会 |
高齢の上に一度退いた人間が、副会長への再任、人員・人材不足なのでしょう。新藤兼人監督、山田洋次監督を見倣えということと思い直し、またこの前例が発案者の方々の今後を縛るであろうことを秘かな楽しみとしてお受けすることにしました。
フィルムが無くなり、映画とドラマは興収と視聴率という評価の物指の違いだけになりました。そして配信という市場が出来た現在、それが作品と呼ばれようがコンテンツと呼ばれようが、創り出すプロデューサーの役割は大きくなる筈です。重村副会長のレポートの通りアジアの市場は進化拡大しており、最大のユーザーを持つ中国語圏のプロデューサーが映像先進国であった日本の原作・旧作を漁りに押しかけて来ています。単一言語の日本がこれからどう対応して行けば良いのでしょうか?
プロデューサー協会の会員になって30年以上になるのではないかと思うのですが、何の貢献も出来ておらず日頃より心苦しく思っておりました。
この度職場の仕事が一段落し時間に余裕が出来、先輩方のお奨めに従い副会長として協会運営のお手伝いをさせて頂くことになりました。
自分自身も楽しみながらプロデューサーの輪を厚く広げていきたいと思っております。よろしくお願いいたします
30年余り映画の仕事に携わってまいりました。2008年に松竹へ転職し早いもので7年が経ちました。現在、映像企画部という自社企画制作部署にて、映画とテレビ合計で25人のプロデューサー達と日々格闘しております。微力ながら協会の発展に貢献できるよう努力してまいります。
歴史ある協会の常務理事を拝命し、身の引き締まる思いです。これまで諸先輩方が築いてきた絆や信頼を受け継ぎ、次の世代に伝えるべく尽力したいと思います。テレビが見られなくなっていますが、伝送路が変わっても「物語」は必要とされ続けるはず。よき伝統を受け継ぎつつ、新しいドラマの形を皆さんと一緒に模索して行きたいと思います。どうぞ宜しくお願い致します。
今回常務理事を拝命し大変緊張しております。諸先輩の中で畏れ多いことですが、「ご縁」を頂いたことに感謝しつつ、皆様のご指導の下、末席にてお手伝いができれば…と思っております。どうぞ宜しくお願い申し上げます。
2吋VTRを鋏で「カット編」していた時代にADを始め、美・技術スタッフへの連絡・相談には幾度でも走り回った。電話より相手の顔を見て話す方が結果早かった。当時の脚力は既にないものの、協会の方々や関係する皆さんと顔を合わせつつ、様々な活動を、微力ながらもお手伝いをして参ります。宜しくご指導願います。
子供のころから映画やテレビドラマが大好きだった自分にとって、この歴史ある協会の常務理事を拝命したことはとても光栄であり、協会に貢献できるよう精一杯努力していきたいと思っております。現在はフジテレビのドラマ制作全般を担当しておりますが、会社の垣根を越えて、日本で面白いコンテンツが増えるような環境作りに尽力できればと考えております。どうぞよろしくお願いいたします。
電通に入社以来30年余、ひたすらテレビの仕事をしてきました。そのうち25年はTV番組の企画制作の仕事に携わって参りました。
昨年、わが社でもメディアセクションからコンテンツ部門が独立しスタートをしました。広告会社の我々にとっても、クライアントの皆様から、コンテンツを提案し〝共感〟やその先の〝感動〟の輪を広げていくことが益々求められてます。そうした課題解決に、映像表現の果たす役割が極めて重要になっています。皆様と映像文化の発展にお役にたてるよう尽力して参りたいと存じます。どうぞよろしくお願い致します。
2年ぶりにお世話になります。NEPは今夏に事業部門の組織改正を行い、私は「展開推進」という映画、舞台も含めたNHK番組の「展開」を担当します。会員の皆様とご一緒できる機会の増えることを願っておりますので、ご教示、ご指導の程よろしくお願い致します。
事務局長として6年間、会員の皆さんには大変お世話になりました。新体制では、理事という、これまでと違った立場から、組織体制の強化や会員の活動活性化等の課題に取り組んでゆきたいと考えています。これからもよろしくお願いします。
テレビ朝日でドラマ制作に携わり22年目となりました。その間、数々の作品を通じて多くの皆さんとの出会いがありました。それが今の自分の糧になっていると感謝しております。今回もまた諸先輩方との新しい出会いを心から楽しみにしております。今後とも宜しくご指導くださいますようお願い申し上げます。
テレビ・映画の企画制作を長年電通で経験し、現在は電通子会社のCALにおいて制作会社のプロデューサーという立場にあります。制作会社は構造的不況の厳しい環境にあり、今こそクリエイティブとビジネス両面における新たなイノベーションがプロデューサーに要求されている時代だと痛感しています。よろしくお願いします。
この度、新たに理事として協会の運営に参加させていただくことになりました。
電通では、コンテンツ局映像プロデュース部に所属しており、15年ほど前から映画やドラマにおけるプロダクトプレイスメントやタイアップキャンペーンなどの広告商品化を入り口に、映像作品の企画開発やプロデュース、宣伝、プロモーション、商品化等の業務に携わってまいりました。
少しでも協会並びに会員の皆様のお役にたてますよう微力ながら頑張りますので、何卒よろしくお願い致します。
芸能プロダクションを設立して25年がたちました。その間、俳優のマネージメントを通して様々な事を学ぶことができました。
10年程前になりますが、石森史郎氏の脚本で「幕末渡世異聞月太郎流れ雲」という世界初のカラー無声映画を製作致しました際の、たくさんの方々から頂戴した温かい温もりは今でも脳裏に焼き付いております。この経験をも糧に第二弾の製作を目指すと共に、微力ではございますが、協会の更なる発展に尽力して参りたいと思っております。皆様宜しくお願い申し上げます。
映画の企画製作、オリジナルドラマの権利利用を所管する部門を担当しております。ドラマ、映画共にプロデュースについては歴史の浅い会社ではありますが、皆さまにご指導をいただきつつ、少しでも貢献できるよう取り組んで参りますので、よろしくお願い申し上げます。
思えばあっという間の12年間でした。プロデューサーでもない私がなんで協会の会長をやっているのかということもあったのですが、不慣れなところを皆さんのご助力で何とか12年間やってこられました。
理事会はあまり顔ぶれの変わらない12年でしたが、これからは新しい血が入ってくるのと同時に時代は大変な激動期を迎えております。この12年の間にフィルムはほとんど姿を消してしまい映画館はほぼシネコンになり、テレビはハイビジョンになり今や4K8Kといっており、しかもネット配信と相まってテレビの世界は混沌とした状況を迎えております。
これから様々な配給網が大きく変化していきますが、製作すること自体やコンテンツの重要性は益々大きなことになっていき、新しい視点と新しい配給を見つめた製作をしていく時代の端緒についたといっていいと思います。
それにはなんといっても人の繋がりが最大の力になると思います。そういう意味ではプロデューサー協会は、新しい人たちに情報を共有させる様なより良い交流の場になってくれれば、この協会の存在価値は今後益々大きくなっていくのではないかと期待しております。
木田新会長の下で皆さんの力を合わせてがんばっていきましょう。私も監事として陰ながら応援させていただきます。
本当に長い間ありがとうございました。
NHK,BS時代劇『一路』
7/31(金)から始まります、BS時代劇「一路」。突如、江戸までの参勤交代の行列の差配役〈道中御供頭〉を命じられた若侍、小野寺一路が、中山道の旅路で降りかかるトラブルや、お家騒動の陰謀に立ち向かっていく物語です。原作は、多くの映像化作品を世に送り出し、時代小説の名手としても名高い、浅田次郎氏による同名小説です。初夏の日差しを感じ始めた5月7日、クランクインの日を迎えました。
主演は、時代劇初出演の永山絢斗さん。初めての京都の現場で、どうしても不慣れな点や初体験の事が多い環境での撮影となりますが、抜群のセンスと、独特の存在感が作品の随所に光っています。
主人公・一路が率いる参勤行列の始点(国元)は西美濃、今の岐阜県大垣市や垂井町の近くです。現代なら、新幹線に乗れば、岐阜羽島駅から東京駅まで、2時間弱であっという間についてしまいます。しかし江戸時代は、全て徒歩での旅。一路たちは、険しい内陸の山道を貫く中山道を通り、幕府が定めた12日の期間内に、江戸まで辿り着かなければなりません。
本作のドラマ撮影における最大の難所は、『行列ロケ』と言えるしょう。行列ロケ時の出演者は60人以上。このキャスト、スタッフ陣の撮影時の労苦は、往時の徒歩の旅の困難さを感じさせるに十分な物でした。山中での、行列ロケで感じた事は…
(1)暑い(特に日なた) (2)喉が渇き、皆が飲むから水不足に (3)御殿様の駕籠など携行品がやたらと重い (4)直射日光を遮る日よけ(笠など)が必要 (5)雨に塗れると寒い (6)トイレが無い (7)朝の出発時間がやたら早い (8)ケータイの電波が届かない (9)コンビニが無い (10)装身具を付けるのに時間がかかる (11)刀や槍や鎧が重い
(8)~(11)は、現代人である我々撮影スタッフ特有の悩みでしょうが、(1)から(7)は、きっと江戸時代の旅人や参勤交代の一行も苦労した点なのではないでしょうか。
降り出しそうな雨や、日没と戦いながらの一日のロケで、撮影できる長さは、全体からみればわずかな尺。それ故、連日の早朝からのロケとなりますが、役によっては、行列の中で歩いてはいるものの、台詞や登場カットが極めて少ない日も出てきます。しかし、行列に出演する俳優の皆さんは、そんな不満を表に出すこともせず、辛抱強く、行列のロケをやり切って頂きました。こうやって、皆で苦労して撮影する中で、ようやく参勤交代の大変さも分かって来た様な気がします。
メイン監督の石原興監督のもと、松竹京都のスタッフの力が結集し、そこに個性豊かなキャスト陣の力が加わり、一致団結。過酷な道を歩き切り、クランクアップという目的地まで無事たどり着けそうです。中山道の宿場町や道中で起こる様々な事件に、険しい山道を共に乗り越えながら成長し、一路たち参勤行列のチームが、いかに挑み、斬り抜けていくか。BS時代劇「一路」、どうぞお楽しみに。
永年勤続表彰についてのご案内
一般社団法人 映画産業団体連合会が毎年開催する「映画の日」では永年勤続功労表彰行事が行われます。
表彰者の資格は原則として直接映画関連事業に関与され40年以上勤務し(1975年12月1日以前より従事)現在もなお現役として活躍されている方です。自薦、他薦を問いませんので該当される方は協会へお知らせ願います。ご本人に指定の調書を作成していただき当協会より資格審査会に提出し表彰が決定されます。当協会への調書提出の締切は平成27年8月20日です。
元フジテレビのプロデューサーで株式会社フジクリエイティブコーポレーション顧問の中村敏夫氏(功労グループ)が、5月26日に逝去されました。77歳でした。ご生前のご功績を偲び、心からご冥福をお祈りいたします。
元日活のプロデューサーの今戸榮一氏(功労グループ)は6月24日に逝去されました。83歳でした。理事及び会報委員長として協会運営にご尽力されました。ご生前のご功績を偲び、心からご冥福をお祈りいたします。
今年もアウォードのための投票をお願いすることになりました。締切までにぜひご返送下さい。
「2016年度協会会員手帳」の編集が始まります。掲載事項変更希望の方は8月末日までに事務局へご連絡下さい。
お詫び:5・6月号の日本映画衛星放送㈱の広告内容に、編集ミスによる誤りがありました。
日本映画衛星放送(株)(現・日本映画放送(株))、並びに関係各社に深くお詫び致します。