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第2回 プロデューサーズカフェ 夏

cafe-2007summer

NHKプロデューサー  城谷 厚司

7月4日、 銀座にある東映本社の8階会議室は、 次代を担う若き映画プロデューサー予備軍たちの熱気に包まれた。 「プロデューサーズ・カフェ夏」 の開催だ。 このプロデューサーズ・カフェはその名の通り、 いわゆる受講形式ではなく、 気軽にお互いの考えやビジョン、 経験などを語り合うカフェ形式で行われる。 フジテレビの編成局ドラマ制作担当局長である大多亮さんをNHKにお迎えし大好評を博した 「春」 に続き、 2回目の 「夏」 ではNHKエグゼクティブ・プロデューサーで当協会副会長の西村与志木氏と、 同じくNHKプロデューサーの管康弘氏の二人がバトンを受け取るかたちで東映本社にお邪魔した。 夕方6時半、 参加者25人に早速ウーロン茶がふるまわれ、 会はスタートした。 今回のテーマは 「大河ドラマと坂の上の雲について」。 まずは西村氏プロデュース作品、 大河ドラマ 「秀吉」 の制作秘話からはじまり、 話題は 「スペシャル大河」 とも言われる 「坂の上の雲」 に。 数ある司馬遼太郎作品の中でも最も映像化が難しいと言われたこの作品をどうすればドラマに出来るのか、 NHKの中でもいろんな人に相談し、 そのたびに「あの作品だけは無理だ」 といわれ続け、 実現したのは西村氏がNHKのドラマ部長になってからだった。 しかもこれだけのスケールの物語をドラマ化するのは全くの未知の世界。 これまでにいろんな事があり、 何度も挫折したが、 それを支えたのは若き日の志だった。 西村氏が坂の上の雲と出会ったのは学生時代で、 父の勧めで読んだのが最初らしい。 その時に抱いた 「この壮大な物語を映像化したら、 一体どんな感動が生まれるのだろうか?」 という思いが氏をテレビ局に導いたそうである。 やはり作品作りを支える要素は多岐にわたるが、 つまるところは制作者の思いの強さであるということをあらためて知らされた内容だった。 続いてこのドラマのプロデューサーの管氏の話は具体的な苦労話から独自のプロデューサー論まで及び、 若きプロデューサーたちも目を輝かせていた。 あとで出席者に聞いてみると 「企画を通したいなら自分の周りの人間くらいは説得出来なければだめだ。 それが出来ないで多くの視聴者に説得力のある作品を作れるはずがない」 という話が印象深かったようだ。 最後は質問と歓談のコーナーとなり、 予定時間を30分もオーバーするなど最後まで熱気に包まれた夏のプロデューサーズ・カフェだった。






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