会報

2023.03.13

会報

No.504 2023年 3月号

2023年 第47回エランドール授賞式3年ぶりに開催!
豪華キャストが勢揃い!

去る2月2日、2023年第47回エランドール賞授賞式が開催されました。コロナ禍、実に3年ぶりのリアル開催。“エランドール=黄金の飛翔”の名に相応しい活躍が評価された錚々たる受賞者のみならず、プレゼンターゲストにも豪華俳優陣に多数ご参加いただき、エランドール賞の長い歴史の中でも一際豪華な式典になりました。協会員は勿論、アテンド、キャスティングをご担当くださった各社の皆様のご協力に心より感謝御礼申し上げます。
成功裡に終えた授賞式でしたが、その裏側はドタバタの連続でした。フジテレビには授賞式を運営した経験のある人間は誰もおらず、過去2年間は中止となった為、参考にすべき授賞式の記憶もありません。前年幹事のテレビ東京さんから引き継いでいただいた準備資料だけが頼りでした。進行台本を読みながらアナウンス原稿、出ハケの段取りやBGMのタイミングなど、一つ一つ確認していきました。
そうして迎えた当日。司会に軽部、永島というベテランアナウンサーを配し準備万端。のはずが、開始早々、詰めの甘さを露呈することとなりました。尺読みが甘かったのです。どんどん押してゆくスケジュール。そして、あれよあれよと1時間押し。アテンドご担当の皆様は、「自分の出番は何時なのか?」「何時まで待たせるのか?」など質問攻めに遭い、さぞやご苦労されたことでしょう。本当に申し訳ございませんでした。ついには、登壇者が口々に「押しているそうなので…」とコメントする始末。晴れの場にも関わらず大変申し訳ないことでした。
それでも、限られた時間の中で、登壇された皆様はそれぞれ素敵なコメントを残してくださいました。中でも印象的だったのは、野島伸司さんから奈緒さんへのこの言葉。
「出来の良い娘を持った父親のような気持ちです」
その時、奈緒さんの瞳は潤んでいました。それは、エランドール賞受賞の感動と喜びを間近に感じ、リアル開催できてよかったと心から思える瞬間でした。そして、この賞がクリエイター、実演家から目標とされる賞であり続けなければならない重責を負っていることに気づかされたのです。
最後に、運営準備にあたり本番直前まで親切丁寧に教えてくださったテレビ東京の田邊勇人さんに改めて御礼申し上げたいと思います。田邊さんのご協力なくして今回の成功はありませんでした。絢爛たる授賞式の風景を一緒に見られなかったことが残念でなりません。ご冥福を心からお祈り申し上げます。ありがとうございました。
(フジテレビ:保原賢一郎)



エランドール賞 受賞コメント

○映 画(プロデューサー賞)
「ある男」
松竹
田渕 みのり・秋田 周平

この度は栄えある賞を頂き誠に有難うございます。プロデューサー賞といっても、スタッフ・キャスト全員が真摯に作り上げた作品としての評価だと思いますので、全員で頂いた賞だと思っています。
企画が通るか苦しんでいた時に「松竹でもこういう作品を作るべきだ」と後押ししてくれた社内の先輩方にもとても感謝しています。


○テレビプロデューサー賞
連続テレビ小説「カムカムエヴリバディ」
NHK
堀之内 礼二郎

100年を共に歩むことで、生命のバトンの重みを感じて、100年後にもつながる今を大事に生きて欲しい。
カムカムエヴリバディにはそんな願いをこめました。この作品を作り、愛してくださったキャスト、マネジメント、スタッフ、メディア、視聴者の皆様に、心からの敬意と感謝を贈ります。100年間、本当にありがとうございました!


○プロデューサー奨励賞
ドラマ「ミステリと言う勿れ」
フジテレビ
草ケ谷 大輔

自分の名前が刻印された賞を人生で初めて頂きました。感無量です。原作の田村由美先生、主演の菅田将暉さん、このドラマに関わって下さった全てのキャスト・スタッフに感謝致します。主人公・整くんのように当たり前とされている物事に対して、自分の意見を持てる世の中になる事を願って、これからも日々精進して参ります。


○特別賞
「ONE PIECE FILM RED」製作委員会
フジテレビ
梶本 圭

総合プロデューサーである尾田先生と興収100億を目標に4年前に企画を立ち上げ、1月29日をもって終映。結果的に197億と目標の倍近い結果となりました。劇場には想像をはるかに超える観客の皆様に足をお運び頂き、このように賞まで頂けて感無量です。製作者一同よりあらためて感謝申し上げます。


大河ドラマ「鎌倉殿の13人」制作チーム
NHK
清水 拓哉

とにかくキャストやスタッフの皆さんにおめでとうございますと言いたいです。各セクションそれぞれが知恵を出し合い奮闘した成果だと思います。小栗旬さんが「あと3年くらいやってもいい」と語っていました。みんな「毎日スタジオに来るのが楽しい」、そんな充実した現場が作り出すパワーをひしひしと感じました。


「silent」制作チーム
フジテレビ
村瀬 健

こんなにも静かなドラマが栄えある賞を頂き、本当に嬉しく思っています。『silent』は人の心を丁寧に描くということにこだわった作品でした。そこに真摯に向き合った上でエンタテインメント作品に結実させたキャスト・スタッフ皆の想いと努力が報われた気持ちです。心から感謝いたします。本当に有難うございました。



只今撮影中

日本テレビ×Hulu共同製作ドラマ「君と世界が終わる日に」

日本テレビ
鈴木 亜希乃

2021年1月クールより放送を開始した極限のゾンビサバイバルドラマ「君と世界が終わる日に」。地上波放送のSeason1を経て、動画配信サービスHuluでSeason2、3とシーズンを重ねていき、この度ついに、地上波でのスペシャルドラマの放送、HuluでのSeason4の配信、そして“映画化”が決定しました。 医療モノや刑事モノなどの“職業ドラマ”以外で、ここまでシーズンを重ねている日本ドラマは他に類がなく、ここまで応援してくださったファンの方々、視聴者の皆さんには感謝の気持ちでいっぱいです。

ちょうどコロナ禍で撮影がスタートし、大量のゴーレム(ゾンビ)や激しいアクション、様々な制約の中で作り上げてきました。また、地上波においてはゾンビの怖さをあまり前面に押し出すことが難しかったり、そういった意味でも、様々な苦労や葛藤がありました。その中で試行錯誤を重ね、上手くいったことも、いかなかったことも、すべてを糧にして、スタッフ・キャストが一丸となってチームワークで乗り切ってきたことは大きな誇りです。
ゾンビ蔓延る終末世界という大きなフィクションの中で、どう人間のリアルを作ることが出来るか、それが、我々が一番注力してきたことです。主演の竹内涼真さん含め、キャストの皆さんの熱いお芝居、スタッフが作り上げる世界観、すべてが合わさって、この作品を皆さんに楽しんでいただけているのだと思います。

3月19日(日)夜10時30分からの地上波スペシャルは、「入門編」と題した完全新作の1時間となっています。ゾンビドラマやホラーが苦手な方にも楽しんでいただけるように、ゾンビあるあるを入れたり、舞台となるコミュニティをパリピの楽園にしたり、元オタクゲーマーなどの個性派キャラたちを多数登場させ、コメディ要素を取り入れ、気軽に観ていただけるような工夫を施しました。
また、映画に関してはまだ詳細をお伝え出来ないのですが、こちらもシリーズを知らない方にも楽しんでいただけるような仕掛けを多数用意しています。

地上波、配信サービス、劇場……すべてを巻き込んだ大型プロジェクトとして、これからも新しいドラマの形を模索し続けたいと思います。「君と世界が終わる日に」、今後の展開にも是非ご注目ください!

君と世界が終わる日に〜

私の新人時代

松竹
岡村 紘野

「平成の『男はつらいよ』を作りたい」と言って入社したが、約10年間は営業の仕事をし、やっと製作に異動となった。10年の間に企画書をひたすら書き続け、脚本の学校にも通った。決して10年間は無駄ではなかったが、製作現場は体験してみないとわからないことで溢れており、とても貴重な日々の連続だった。私の新人としてのキャリアは京都の松竹撮影所からスタートした。初めてついた作品はNHKのBS時代劇ドラマ「一路」。
大勢のキャスト・スタッフの皆さんが協力しての作品づくりはこれ程濃密なのかと驚嘆した。クランクインは風薫る五月だったが、クランクアップは日差し突き刺す七月だった。京都のスタッフはとても温かくしてくれたが、自分が何をすれば良いのかわからないままあっという間に時は流れた。よく晴れた日に豪雨のシーンを撮らなければならず、現場が一つとなって撮影を敢行したこと、そしてそのアフレコに参加させて頂き、中々OKを頂けなかったことは今では良い思い出である。
ある時「男はつらいよ」のミニ情報番組を担当することになった。山田洋次監督に報告に行くと、「1分の予告も2時間の映画も同じ一つの作品である。作品を作るからには必ず良い作品にしなくてはならない」と教えて頂いたことは私の心に深く刻まれている。これからも自分が仕事をする上での第一の指針だ。
そして一体自分は何の為に作品を作っているのか、良い作品とは何なのかを考えた。その時、営業時代に長野県の映画館主さんから言われたことを思い出した。『おくりびと』の上映後、お客さんが良い顔をして出てくるよ。ありがとう」と言われたことを。原点に立ち返り、お客様や視聴者の方に楽しんで頂く為に作っているのだと再認識した。
平成は終わり令和になって早五年経つが、観ている方のお腹がよじれるような抱腹絶倒のドタバタナンセンス大喜劇をいつか作りたい。



事務局だより

◎第47回エランドール賞授賞式の放送・配信予定のお知らせ

放送:BS日本映画専門チャンネルにて、3月5日(日)12時~13時
(再放送は3月11日(土)7時20分~及び3月19日(日)8時00分~さらに数回放送予定〉
配信:5月より、本会公式HPと、日本映画専門チャンネル公式YouTubeにて配信致します。ぜひ、ご覧ください。


◎訃報

田邊 勇人(テレビ東京)  2月1日逝去 36歳
荻野 慶人(元読売テレビ) 2月11日逝去 90歳
手塚  治(東映)     2月14日逝去 62歳


◎第74回 プロデューサー協会 親睦ゴルフ会を次により開催予定です。

《日時》2023年5月27日(土曜)
    競技方法 新ぺリア方式 9時03分アウトスタート(5組予定)  8時30分集合
《場所》越生ゴルフクラブ
    〒355-0354 埼玉県比企郡ときがわ町大字番匠61
《会費》22,000円予定(プレー費、商品代、パーティ―費含む)
《締切》5月12日(金曜)事務局必着
※初めて参加される方は事務局までメールにてご連絡下さい。(info@producer.or.jp)
 親睦委員会



インフォメーション

 ◎会議の記録

 2月 2日(木)  17時00分~ 第47回エランドール賞授賞式(京王プラザホテル・南館5階エミネンスホール)

 2月21日(火) 17時00分~ 会報委員会(リモート)

 2月28日(金) 17時30分~ デジタル編集委員会準備会(東映本社8階会議室)

 2月28日(金) 18時30分~ 第47期第6回定例理事会(東映本社8階会議室)

 ◎会議の予定

 3月7日(火)   18時00分~ デジタル編集委員会準備会(東宝会議室)

 3月28日(火) 17時00分~ 会報委員会(リモート)

 3月29日(火) 18時30分~ 第47期第7回定例理事会(東映本社8階会議室)



Contact

お問い合わせ

協会への入会や、セミナーへの参加、その他各種お問い合わせは
メールフォームよりお受けしております。