会報

2023.04.19

会報

No.505 2023年 4月号

2023年エランドール賞 新人賞 受賞コメント
※コメントは授賞式動画から文字起こししたもの

中川 大志

まさか自分がこの場所に立つ日が来るとは思ってもおりませんでした。歴史あるこの賞を頂けて本当に嬉しいです。昨年は色んな所に行っても「畠山重忠見てるよ、応援しているよ」というお言葉を頂いたりして、ものすごく濃い一年でありました。そして、小栗旬さん、綾野剛さん、僕が子供の頃から第一線で活躍している先輩方が真ん中に立っていらっしゃる現場に僕も参加させて頂いて、先輩方の背中を見ていると作品を良くするために、作品作りの現場を良くするためにどんな時も色んな制約がある中で、諦めずに闘っている姿を見て、僕らの世代ももっともっと頑張らなければいけないなと。そして、自分たちも次の世代に憧れてもらえるような先輩になっていけたらいいなと思っておりました。引き続き、頑張ります。ありがとうございます。



芦田 愛菜

私が一番最初に大きな作品に参加させて頂いたのは「Mother」というドラマになると思うのですけど、その時は本当に監督さんや助監督さんに叱られてばかりの毎日だったのですが、そんな「Mother」という作品にお芝居との向き合い方を教えてもらって、今日まで続けて来られた気がします。「メタモルフォーゼの縁側」という作品は本当に温かい現場で、毎日撮影現場に行くのが楽しくて、のびのびと演技をさせてくださった宮本(信子)さんはじめ、キャストの皆様、そして、スタッフの皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。これからもお芝居が好きだという純粋な気持ちを忘れずに役に真摯に向き合って、映画やドラマを観てくださった皆さんに私の演じた役の子がこの世界のどこかに生きているんじゃないかと思って頂けるようなお芝居が出来るように邁進して参ります。この賞はこれからの私の糧になると思います。この度は本当にありがとうございました。



松下 洸平

本日はこういった名誉ある賞を頂き、本当にありがとうございます。新人賞と言うのは一生に一度しか頂けない賞だと思います。なので、こうして頂けた事、嬉しく思います。こういった賞を頂く度にデビュー間もない頃の自分の事も思い出します。十数年前に舞台でデビューして、そこから十年間ずっと舞台を続けて参りました。悔しい思いもたくさんありました。それでも作品に声を掛けてくださった多くの方々、多くの作品のお陰で今の自分があると思います。なので、こういった賞を頂いた事をきっかけに近年の作品だけではなく、過去の自分にもこのトロフィーを見せたいなと思います。多くの作品で多くの方々と出会えるように、これからも精進して参りますので、どうぞよろしくお願いいたします。本日はどうもありがとうございました。



岸井 ゆきの

この度はこのような素敵な賞をありがとうございます。「恋せぬ二人」では自分も人も人生も決めつけないで歩く事、自分はこういう人間だからと縛り付けずに、今一つ一つを選択する事で変わっていく事も変わらないでいる事も出来る、そんなラストでした。私は生活の中でガラじゃないしなっていう選択は苦手なタイプだったので、この作品でそういう考えを受け取って、すぐに実行する事は難しいですけど、そのアイディアだけで豊かになれるなと感じましたし、その豊かさというのは人から人に伝播して周りにも影響を与える事が出来るのではないかなと感じる事が出来ました。昨年は様々な毛色の作品に出会う事が出来て、とても充実した日々を過ごす事が出来ました。これからも日々の学びを忘れずに、素敵な作品に出会えるように頑張っていきたいと思います。本日はありがとうございます。



間宮 祥太朗

この度はこのような素敵な賞を頂き、大変うれしく思います。自分は十五歳でトライストーンという今の事務所に入り、そこから今年で三十歳になるので十五年間、マネージャーも一度も変わる事なく、この仕事をやってきました。なので、一番身近な人としてマネージャーさんに感謝をしたいと思います。箸にも棒にも掛からなかった時から自分の事を一生懸命、営業してくださって、今、自分がここに立ててると思います。そういった尽力もあって色んな現場に顔を出す事が出来るようになって、そこで出会った様々な方々や物事の縁がつながって、今、ここに立てているのかなと思います。やっぱり現場で出会って別れて、また出会っての繰り返しが、すごく刺激的で楽しい仕事だなと思います。ありがとうございました。



奈緒

まずはこのような賞を頂き、本当にありがとうございます。私はどちらかと言うとあまり何でも器用にできる方ではないですけれども、そういった私の事を受け入れてくださった、全ての今まで出会った現場に感謝しています。昨年出会った作品も本当に大好きで、その大好きな作品にこのような場所に連れてきてもらえて本当に幸せです。今日のような素敵な登壇者の皆様と一緒にこの賞を頂けたことを心から感謝しています。ありがとうございました。



(男性女性交互アイウエオ順)

只今撮影中

TBSテレビ火曜ドラマ「王様に捧ぐ薬指」

TBSテレビ ドラマ制作部
橋本 梓

4月18日(火)よる10時スタート
いま、この原稿を書いているのは朝3時。あと4時間もすれば箱根ロマンスカーでの撮影が待っています。ロマンスカーの貸し切り撮影。いつもと違うロケ現場でワクワクしています。
このドラマは、互いのメリットのためだけに結婚した「夫婦」の物語で、幾多の困難を経て本当の愛を見つけるという、いわば王道のシンデレラストーリーですが、そこには、「貧困女子」「結婚に夢を見ない若者」など、たくさんの社会性も盛り込まれています。主演にはTBSドラマ初主演となる橋本環奈さん、そして相手役には山田涼介さん。本作は小学館から出されている同名マンガが原作ですが、原作にある夫婦のツンデレ会話を存分に生かしながら、視聴者の皆さまがどうすればキュンとできるのか…脚本家さんやプロデューサーの勝野さんと共に頭を悩ませながら台本を作っています。
私自身、子育てをするようになって感じることは、「気楽に見れるドラマもいいな」ということ。以前は、伏線だらけのストーリーや複雑な人間関係を描くドラマが大好きでしたが、子どもを持つようになり、作り手としての考え方も変わりました。
つい先日、どうしてもシッターが見つからず3歳の娘をポスプロに連れて行ったときのこと。帰り道に「もっとママと遊びたいの」と呟かれ切ない気持ちになりました。
現実の世界では、誰しもが仕事や子育て、人間関係で悩みながら生きています。だからこそ、ドラマを見る一瞬の時間だけは悩みを忘れて笑っていたい…そんな明るいドラマを目指しています。
今回の企画では、「出張ラ・ブランシュ」という新たな試みもスタート。「ラ・ブランシュ」というのは主人公が勤める結婚式場のことですが、この春、日本全国で結婚を控えるカップルに対して、橋本環奈さんと山田涼介さんから世界に一つだけのお祝いメッセージをプレゼントするというものです。この企画では、年齢・性別・国籍はもちろんのこと、入籍/未入籍も問わず、結婚式の規模も問いません。現時点で680件の応募が来ており、コロナで結婚を延期したカップルが非常に多く、その間に生まれたお子さんと一緒の結婚式や、数年ぶりの親族再会の場であるケースも多々見られます。ドラマで紹介できるのはごくわずかではありますが、キャスト・スタッフ全員で、皆様の人生の門出を心からお祝いしたいと思っております。
そんな笑いと優しさを詰め込んだ火曜ドラマ「王様に捧ぐ薬指」ぜひお楽しみください!!


私の新人時代

東宝株式会社 映画企画部 映画企画室
小池 祐里佳

念願の企画部署に来た入社4年目はコロナ禍真っ只中。当時は急激に状況が変化した、という記憶しかない。会社に行くこともなくなり、映画館は閉まった。
という感じで、その頃のことを書いても面白いことは1つもない。出鼻をくじかれた私はどうにかして爪痕を残さなければ、と試行錯誤し兎に角焦っていた。面白い企画ってなんだろう。いつ一人前になれるのか。そもそも、他のエンタメの選択肢がますます存在感を増す中で、映画をやる意味ってあるのだろうか…。
迷える新人爆誕、なんなら最近まで引きずり続けた昨年秋、とあるインド映画を観に行った。公開から半年以上経っていたが、老若男女問わず満席。見せつけられたのはその期待感を裏切らぬ、超ド級のエンタメ! RRRはすごい。どこにもないエネルギーをくれる。忘れてしまった野生と、物語のパワーを思い出させてくれる。小手先じゃない、矛盾があってもいい、心をむんずと掴んで思い切り揺らす、底知れぬ力強さ。彼らが英雄と呼ぶものの情熱と不屈が、物語そのものに体現されている。
上映後も感動していると、場内から拍手が湧き起こった。「凄かった…!」思わず漏れた誰かの声を引き金に、それぞれ堰を切ったように感想を喋り出す。誰もが席を立たず目を輝かせて喋っている。この高揚感、一体感。これこそ映画が、映画館がもたらしてくれるもの。1人で観たい映画も勿論ある。でも知らない人たちと期せずして同じ空間で、素晴らしい物語を共有するときの臨場感、高揚感は何にも変え難い。何か凄いものを目撃してしまったという確かな感覚、それは私にとってずっと世界と繋がれる方法だった。
なぜか嬉しかった。私を支え、人生の面白さを教えてくれた映画が、こんなにも多くの人の心を動かすのを目の当たりにした。映画は生きる喜びになる。どこかで誰かの今を支えている。そうだ、私はそんな映画を作りたい。入社して6年目の春、この場を借りて改めて決意を記す。


事務局だより

◎正会員入会

江川 智(㈱テレビ東京)
喜本 孝(㈱シューリンガン)

◎訃報

先月号訃報欄、荻野慶人さんのご所属を(元NTV)と表記しましたが(元YTV)の誤りでした。謹んでお詫びして訂正します。


第74回 プロデューサー協会 親睦ゴルフ会を次により開催予定です。

《日時》2023年5月27日(土曜)競技方法:新ぺリア方式
    9時03分インスタート(5組予定) 8時30分集合
《場所》越生ゴルフクラブ
    〒355-0354 埼玉県比企郡ときがわ町大字番匠61
《会費》22,000円予定(プレー費、商品代、パーティ―費含む)
《申込み締め切り》5月12日(金曜)事務局必着
※初めて参加される方は事務局までメール(info@producer.or.jp)でご連絡ください。


インフォメーション

◎会議の記録

  • 3月 7日(火) 18時~   デジタル編集委員会準備会(東宝本社会議室)
  • 3月28日(火) 17時~   第8回会報委員会(リモート)
  • 3月29日(水) 18時30分~ 第47期第7回定例理事会(東映本社8階会議室)

※第47回エランドール賞授賞式の模様が3月5日、11日、3月19日に日本映画放送専門チャンネルにて放送されました。
また、4月1日から、協会ホームページ上でもYouTubeにてご覧になれます。

◎会合・会議の予定

  • 5月17日(水) 17時~   会報委員会(リモート会議)
  • 5月19日(金) 16時~   監事会(事務局・会議室)
  • 5月24日(水) 18時30分~ 第47期第8回定例理事会(東映本社8階会議室)

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